第10話 虚実の荒野 かがわとわ(絵・芦野信司)
「箸箱は、無事に戻したの?」
「大丈夫。ちゃんと鍵もかけ直して戻しておいた」
「鍵?」
「親父の机に、鍵のかかった引き出しがある。貴重品はそこに入れてあるって知っていたから、あたりをつけるのは簡単だった。鍵を持ち歩いていたらアウトだったけど、いかにも親父が隠しそうな所にあってさ。本箱の──」
「ちょっと、 誰が聞いてやしない?」
だりあが、小声でまわりを見まわした。界…
スタートにあたって決めたルールは、以下の五項目。
① アイテムとして毎回必ず「箸箱」を入れること。
その箸箱は運慶の作であるらしい。
② 男性A(20歳)と、女性B(55歳)は恋愛関係になる。
③ Aには10代の彼女がいる。
④ Aの父はBと同じ55歳。Bと恋愛関係になる。
⑤ 規定枚数は、原稿用紙換算で1話につき15枚~20枚
四角関係と運慶の箸箱??
ぶっ飛んだお題のもと、書き手たちが自由な発想でリレーしていきます。
お楽しみください!!